PDA・PC
電子書籍をコンテンツにして販売することは、おそらく、シャープのISP兼ポータルサイト「Sharp Space Town」で1999年にザウルス向けに開始された「ザウルス文庫」が最初かと思います。同年には、凸版印刷のビットウェイもPDA向けに「@Bitway」という名称でサービスを始めています。
このコンテンツではXMDFフォーマットが初採用されています。更に、Windows PC上で、専用閲覧ソフト(リーダー)を利用する電子書店「パピレス」、「eBookJapan」なども営業が開始されています。ここから電子書籍はどんどん活発化していきます。
2002年にはInfogate接続のPC・PDA向けにNTTドコモの「M-stage Book」がスタートし、ソニースタイルはCLIE向けに電子書籍コンテンツの販売を行いました。更にソニーはLIBRIeの展開に併せて出版業界との共同出資で2004年にパブリッシングリンクを設立、電子書籍配信サイト「Timebook Town」を開始しました。
大手ポータルサイトYahoo! JAPANでは、2003年9月から、コミック(単行本)のに特化したYahoo!コミック(現在はYahoo!ブックストア)を開設、配信作品を増加させています。このように電子書籍ビジネスは新規参入と撤退の動きがめまぐるしいのです。
そしてスマホの進化も大きく影響しています。欧米ではiPhoneなどで、画面の大きさ、操作性の向上も手伝い、Amazon.comのKindle向けコンテンツを購入して利用できます。日本でもiPhoneは普及しているのですがコンテンツ整備は遅れがちでした。それは配信サイト「App Store」でのコンテンツ立ち上げとiOS用のリーダーの開発が必要だったからのようです。
しかし2010年にiPadが発売されて大きく状況が変わり、多くのコンテンツプロバイダが参入するようになりました。Android搭載のスマホも本格的になってからは、それに対応した電子書籍サイトの開設が進んでいます。